パソコンのIPアドレスの切り替え(変更)って、たいした操作でもありませんが面倒ですよね。
私が勤める会社ではPCを使う場所毎にIPアドレスの切り替えが必要で煩わしいのです。
- 自席では固定IPアドレス
- 会議室では無線LAN(DHCP)
- 親会社では別の固定IPアドレス
次の会議までに時間が迫っていると、ちょっとした手間でも省きたいものですよね~
そんな面倒なIPアドレスの切り替えを、サクッと実行するにはnetshコマンドをマウスクリックでバッチ実行するのが超おすすめ! ※切り替えソフト不要!
この記事では、パソコンのIPアドレスを簡単に切り替える方法を解説します。
IPアドレス切り替え(変更)の準備
IPアドレスの洗い出し
まずは切り替え(変更)したいIPアドレスの設定を洗い出します。
私の場合は冒頭に書いた3パターンの準備が必要になります。
- 自席では固定IPアドレス … 例:192.168.11.30
- 会議室では無線LAN(DHCP)
- 親会社では別の固定IPアドレス … 例:192.168.10.2
イーサネットアダプタの名称確認
次にIPアドレスの切り替え対象の設定名を確認しておきます。
確認方法は下記の2通りがあります。
- ネットワーク設定名を画面で確認する(Windows10の場合)
コントロールパネル(小さいアイコン) > ネットワークと共有センター > アダプターの設定の変更 で表示される「ネットワーク接続」画面で確認します。
この場合ですと「ローカルエリア接続」というのが設定名です。
- DOSコマンドで確認する
DOSコマンドで下記を実行してください。
1netsh interface ipv4 show config
これで実行して表示された「インターフェイスの構成」として表示されたものが設定名です。この例ですと「ローカルエリア接続」が設定名ということになります。
上記の何れかで確認した設定名をメモなどで控えておいてください。
DOSバッチファイルの作成
IPアドレス切り替え用のバッチコマンドはnetshコマンドを使用します。
netsh interface ipv4 set add name=”設定名” source=static addr=”IPアドレス” mask=”サブネットマスク” gateway=”デフォルトゲートウェイ”
仮に下記の通りのIPアドレスに設定したいとします。
この場合のバッチファイルは下記の通りです。
1 2 3 4 5 |
netsh interface ipv4 set add name=”ローカル エリア接続” source=static addr=”192.168.11.30″ mask=”255.255.255.0″ gateway=”192.168.11.1″ gwmetric=1 netsh interface ipv4 set dns name=”ローカル エリア接続” source=static addr=”192.168.11.1″ register=non validate=no netsh interface ipv4 add dns name=”ローカル エリア接続” addr=”192.168.12.1″ index=2 validate=no pause exit |
または、DHCPとする場合は下記の通りです。
1 2 3 4 5 |
@echo off netsh interface ipv4 set add name="ローカル エリア接続" source=dhcp netsh interface ipv4 set dnsservers name="ローカル エリア接続" source=dhcp pause exit |
上記をメモ帳等にコピペして、ファイル名を
~.bat として、PCの適当な場所に保存してください。
例)ip_change01.bat
この時、ファイル名の末尾が.txtにならないように注意してください。
DOSバッチファイルを管理者権限で実行する準備
前段で作ったバッチファイルを実行するだけではIPアドレスは変更できません。
保存したファイル(ここでは ip_change01.bat )を「管理者として実行」をしなければならないんです。
(ファイルを右クリックして、「管理者として実行」を選択)
これでIPアドレスは変更できます。
ただ、右クリックして管理者として・・面倒 ですよね・・
マウスのダブルクリックだけで実行させるには、以下の2つのことをやります。
①バッチファイルのショートカットを作成する
バッチファイルをコピー(右クリックして「コピー」)し、
更に右クリックして「ショートカットの貼り付け」をします。
②そのショートカットを管理者権限で実行するフラグを立てる
①で作成したショートカットファイルのプロパティ
(右クリックして「プロパティ」を選択)を開き、
「詳細設定」をの画面を開きます。
そこで「管理者として実行」にチェックOnをしてOKを押して設定を保存します。
これさえやっておけば、通常のマウスダブルクリックだけで管理者として実行ができます。
IPアドレス切り替え(変更)の実行
保存しておいたバッチファイルのショートカットを実行します。
(マウスでダブルクリック)
これだけで、IPアドレスの切り替え完了です。
IPアドレスの切り替えの実行(アレンジ)
前段の方法でも、マウスの簡単操作でIPアドレスの切り替えが完了するのですが、ちょっとシステマチックに変更する仕掛けを紹介します。
Windowsのタスクバーにショートカットを置く方法です。
例えば、IPアドレス変更用のバッチファイルのショートカットを
C:\tools 配下に保存した場合、
Windowsのタスクバーを右クリックして
ツールバー > 新規ツールバー を選択します。
次に、バッチファイルを保存しておいた
C:\tools を選択すると、Windowsタスクバーに
[tools >>]というショートカットができます。
これをクリックすると、保存したバッチファイルが選択できるようになっています。
このファイルを実行することで、前段と同じくIPアドレスの変更が実行されます。
まとめ
IPアドレス切り替え(変更)は、DOSコマンド「netsh」を使えば簡単にできます。
これをバッチファイル化&ショートカット作成し、管理者として実行する設定をすることで簡単なマウス操作だけでIPアドレスの切り替えが可能となります。※切り替えソフト不要!
仕事の効率化、イライラ解消のために是非ご利用ください。
コメント